山下泰平さん、という呼び名はどうしても未だにしっくりこなくて、id:kotorikotoriko と呼びかけたくなるのだが、ともかく彼の初の単著が今週出る。 「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本 作者: 山下泰平出版社/メーカー: 柏書房発売日: 2019/04/26メディア: 単行本この商品を含むブログを見る それにしてもこれを出す柏書房はえらいよな。 文学史&エンタメ史の未確認混沌時代(ミッシング・ピース)! 「東海道中膝栗毛」の弥次喜多が宇宙を旅行する、「舞姫」の主人公がボコボコにされる、身長・肩幅・奥行きが同じ「豆腐豪傑」が秀吉を怒らせる――明治・大正時代、夏目漱石や森鷗外を人気で圧倒し、大衆に熱烈に支持された小説世界が存在した。 本書では、現代では忘れられた〈明治娯楽物語〉の規格外の魅力と、現代エ