コミュニケーション 2018.04.06 インスタ世代には理解しがたい?「ヴィヴィアン・マイヤーはなぜ作品を公表しなかったのか」 数年前に観たドキュメンタリー映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」は傑作だった。映画館を出た後もしばらくの間、興奮冷めやらぬという状態が続いた。なにか素晴らしいものを発見してしまったような気持ちになって、誰かに話したくて仕方がない。 その勢いは口下手な私を饒舌にすらさせていて「最近なにかいい映画みた?」と尋ねてきた職場の上司は、それこそ格好の標的になり、私はセールストークをするみたいな調子で映画の素晴らしさを売り込むほどに盛り上がっていた。 監督のジョン・マルーフはオークションハウスで写真のネガがいっぱいに入った箱を競り落とす。研究していた地元シカゴの資料になるものが写ってないかと期待しての事だったが、いざ現像してみると求めていたものとはやや違い、持て余してネッ