中学3年生の『伊澄』は、卒業を目前にしてもまだ在籍していた陸上部に通っていました。 彼女は、最後に出場した大会で同級生に負けたことが悔しくてタイムを更新しようとしていたのです。 伊澄は、両親が東京で起業する事で自分も一緒に高知から引っ越さなければならないことを嫌がっていました。部活終わりの後輩に練習を付き合わせて伊澄でしたが、タイムは一向に伸びずこのまま陸上を辞めるか迷います。 家に帰宅した伊澄は、東京に行くことで両親とケンカになり『こんな家に生まれるんじゃなかった』と言ってしまいました。 卒業式の日に伊澄は、学校へ向かう電車には乗らず反対方向へ向かう電車に乗り込み遠くの海へ行きます。 砂浜で光っている小さな欠片を見つけた伊澄は、拾いあげてポケットに入れました。学校に戻り卒業式に出ようと思った伊澄でしたが、駅のホームに入ろうとすると光に包まれてしまいます。目を開けた伊澄の目の前に広がってい