「必ずもうかる」という言葉につられ、逆にお金をだまし取られた――。そんなマルチ商法(連鎖販売取引)に関する20代の相談が突出している。2022年には成人年齢が18歳になり、借り入れ契約などを自由に結べる人が増える。被害の拡大を危ぶむ声もある。 近年は大学内で勧誘されるケースも相次いでいる。埼玉県内の男子大学生は20歳になったばかりの17年夏、友人から「いいバイトがある」と言われ、30歳代の男を紹介された。 バイトは中国の通販サイトの商品を国内で転売する内容。ノウハウ取得のため男の会社と50万円でコンサル契約を結ばなくてはならないが、会社に知人を紹介して新たなコンサル契約が結ばれれば10万円が支払われる、という内容だった。 大学生は「50万円もの金はない」と断ったが、男は「500万円した」という腕時計を見せながら「必ずもうかる」と熱弁を振るった。結局、大学生は消費者金融でお金を借りて契約。し