釜石市は26日、東日本大震災で避難した約60人が犠牲になった市防災センターに関する説明会を開いた。市は「責任は行政にある」として対応の不手際を認めた。 説明会は同市鵜住居町の長内集会所で開かれ遺族や住民約50人が出席。市は今回の反省点として、震災前の避難訓練で地元の要望を受け入れ、津波1次避難所ではない同センターを避難先とする訓練実施を認めたことなどを報告した。 また、生存者への聞き取りから、センター職員が襲来する津波を見てセンター内に住民を誘導していたとの情報を明らかにした。ただ、誘導したとみられる職員も犠牲となっており確証は得られていないという。 野田武則市長は「今回の悲劇は我々の甘さが原因。職員は避難場所ではないと分かりつつ、2階なら大丈夫だろうと迎え入れたのではないか」と話し、訓練の避難場所として認めたことについても「市の指導が足りなかった」と陳謝した。