甲府市立甲府病院の放射性物質を使った検査で子どもが過剰被曝(ひばく)した問題で、外部の調査委員会は30日、調査結果を公表した。12年間でのべ226人が標準量以上投与され、一部の子どもについては、がんなどの健康影響が生じるリスクが増える可能性があり「今後も医療支援が必要」と結論づけた。具体的な人数などは公表しなかった。 健康影響が確認された子どもは現状ではいないという。腎臓の被曝が多く、通常なら1回の検査の被曝は10~15ミリシーベルトだが、複数回の検査で計千ミリシーベルトを超えた子が17人、4千ミリ超も1人いた。膀胱(ぼうこう)は計900ミリシーベルトが1人、甲状腺被曝が400ミリ超1人、骨髄の被曝線量は100ミリ超が2人いた。 広島や長崎の原爆被爆者の調査で、成人は腎臓に千ミリシーベルト被曝すると腎臓がんのリスクが1・13倍になるとされている。ただし、何回にもわけて被曝した場合、影響が少