イーベイと「ネットワーク外部性」 オークションサイトに見る「一人勝ち」の構図 第3回 ネット・エコノミー解体新書 2006年8月24日 木曜日 磯崎 哲也 インターネットが商用化された1990年代後半、インターネットの巨大なポテンシャルに気付いた人たちの中には、「インターネットは、低コストで情報が瞬時に世界中に行き渡るから、誰でもビジネスを始めることができ、情報格差や貧富の差がなくなる」と主張する人が多かった。米マイクロソフトのビル・ゲイツ氏も、「フリクション(摩擦)ゼロの資本主義」が来ると著書「ビル・ゲイツ未来を語る」に記している。 それから十年余りが過ぎた今振り返ってみると、確かに、10年前に比べて情報は極めてオープンにはなった。しかし、世界を見渡してみて、社会やビジネスにおける「平等性」が高まったかというと、まったく逆ではないだろうか。ヤフー、グーグル、イーベイといった企業は、「一人
人気ブログのメディア・パブが「Googleの独り勝ちか,ではYahooはどうする」というエントリで、YahooがMicrosoftに買収される可能性についてふれたFred Wilsonというベンチャーキャピタリスト(VC)のブログを採り上げていた。今日は、この話題を補足する(?)意味で、少し前--買収交渉を進めていたYouTubeをGoogleに「横取り」された直後に公開されたNew York Timesの記事(「Yahoo’s Growth Being Eroded by New Rivals」について紹介する。 なお、Yahooの財務状況等については、「isologue(イソログ)」でお馴染みの磯崎哲也氏が先ごろ書かれた「ヤフーの財務から見る、『海外展開』と『文化』の関係」というコラムのなかで詳しく説明されているので、こちらもご参照いただきたい。 さて。上記のNYTimes記事によると
Yahooは米国時間10月17日、9月30日締めの第3四半期決算を発表した。数字は同社が事前に下方修正した予測を上回ったものの、広告の売り上げが振るわず、純利益が前年同期を大きく下回る結果となった。 Yahooの最高経営責任者(CEO)Terry Semel氏はアナリストとの電話会議で、「われわれは第3四半期の決算に決して満足していない。改善していく必要がある」と述べ、さらに「第4四半期の見通しも下方修正する」と語った。 この状況を改善し、検索ビジネスにおける収益力の高さで市場をリードするGoogleとの差を埋めるため、Yahooではグラフィック広告分野における優位性を拡大したり、成長分野であるソーシャルメディアやオンラインビデオ、モバイルといった成長分野に積極的に取り組んだりしていく計画だとSemel氏は述べた。 Semel氏はまた、Yahooの新しい検索広告プラットフォーム「Panam
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く