「懲役10年」「禁錮2年」 ニュースで耳にすることがある刑の名称。 この2つの刑をなくし、「拘禁刑」という新たな刑に一本化する法案が成立しました。 明治時代に制定されて以来115年ぶりの大転換です。いま、なぜ変わるのか。 (社会部 白井綾乃 伊沢浩志) 「刑務作業中心」の実態 東京の府中刑務所内の工場では、民間から受注している衣類などを作るため20代から70代の数十人の受刑者たちがミシンを動かしていました。 「懲役刑」では、こうした刑務作業が義務づけられていて1日に最大で8時間行います。 規則正しい生活を送ることや就労意欲を養うことなどがその目的です。 しかし、犯した罪の反省にはつながらないという元受刑者もいます。 傷害致死の罪で別の刑務所で10年以上を過ごした男性は、刑務作業だけでは自分の罪に向き合うことができなかったといいます。