1944年にロンドンで生まれたナイマンは、英国王立音楽院とキングス・カレッジ・ロンドンで作曲法、音楽史、イギリスのバロック音楽を中心に学ぶ。在学中にルーマニアの民俗音楽に興味を持ち、数度現地へ赴いている。 卒業後、カールハインツ・シュトックハウゼンやピエール・ブーレーズなどが主流の当時の潮流になじめず、1976年まで目立つ作曲活動はしていない。その間、ナイマンは音楽評論家として活動し、音楽雑誌に頻繁に記事を書いており、ビートルズなどもその対象としていた。コーネリアス・カーデューの作品『The Great Digest』を評す際、当時は抽象絵画などを表現する時に用いていた単語「ミニマリズム」を文中で用い、音楽評論で初めて「ミニマル」の概念を持ち込んだのもこの頃(1968年)である。 1974年には、実験音楽についての研究論文『実験音楽 ケージとその後』を著し、ジョン・ケージの音楽がクラシック