宇宙旅行では赤血球細胞の生産が減って不足するため、貧血が起き、残った赤血球の一部も、穴のないドーナツのような形から、球形に近い円盤へと変形してしまう。 宇宙船は絶えず轟音が響いている。ファンやポンプ、モーター、配水管、機械式バルブが開閉する音…。宇宙ステーションの居住者は耳栓をしていることが多い。 宇宙旅行の間に筋肉の量は減少する。体の中で最も重要な筋肉だといえる心臓の筋肉さえも、宇宙では血液を循環させるのにそれほど力を要しないため、減ってしまう。 目を動かす筋肉も、右の目と左の目を同じ方向に動かす調節ができなくなるほど弱ってしまう。 高エネルギーの宇宙線粒子が網膜など視覚系器官にぶつかった場合にはそれとわかる。宇宙飛行士は閃光や光の筋を見るという。 なかには光が見えるのを嫌がって、宇宙船内でもシールドが特に厚くなっていて粒子が入り込みにくい場所へ寝場所を移す宇宙飛行士もいる。 宇宙では虫