ギリシャに端を発した欧州の財政危機は、イタリア、スペインと「ドミノ倒し」の様相を呈してきた。 イタリア国債の金利が「危険水域」といわれる7%を超え、スペインもそれに迫っている。欧州の財政危機が拡大していることで、市場では「次に危ない国はどこか」と、探り合いが始まっている。 「ラテン系」というだけで投資家が疑心暗鬼 スペインが2011年11月17日実施した10年物国債の落札利回りは年6.975%まで上昇した。入札に、買い手が十分に集まらなかったことが原因だ。 国債の応札倍率は、10月の1.76倍を下回る1.54倍と低調。また、すでに発行されている国債利回りは一時、年6.8%台に上昇(価格は下落)した。ロイター通信によると、スペイン国債の水準はユーロ導入後最も高く、1997年以来14年ぶりの高水準という。 ユーロ圏第3位の経済大国であるイタリアに続き、第4位のスペインにも財政危機が迫っているこ