お名前はもちろん存じ上げておりましたが、なかなか読む機会のなかった恩田陸。公式プロフィールを見ると「宮城県仙台市出身」とされていて(東日本を中心に全国いろいろな所に住まわれているようです)一気に関心が高まっています。 今回読んだのは、2016年刊行の長編小説で(連載は2009年から2016年、長い!)2017年の直木賞と本屋大賞を受賞した『蜜蜂と遠雷』です。 3年ごとに開催される世界的な注目度の高い国際ピアノコンクールの話で、4人の若い天才ピアニストを中心に描かれています。ブログを書き始める前に、感想やコメントをちらっと見ると「一気に読んだ!」というものが結構目につきました。残念なことにわたしは一気に読む時間がなかったので、小説に描かれているコンクールの期間くらい(約3週間)かかって細切れに読みました。 小説は、コンクール予選にエントリーする出場者を選ぶオーディションから始まり、一次予選、