ブックマーク / kihiminhamame.hatenablog.com (15)

  • 田舎の稚児、桜の散るを見て泣く事 ~『宇治拾遺物語』その2~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 和文教科書. 7之巻 宇治拾遺物語ぬきほ - 国立国会図書館デジタルコレクション 【現代語表記】 田舎の児《ちご》、櫻の散るを見て、泣く事、 これも、今は、昔、田舎の児《ちご》の、比叡の山へ、登りたりけるが、櫻の目出度《めでた》く咲きたりけるに、風の、烈しく、吹きけるを見て、この児《ちご》、さめ/゛\と泣きけるを見て、僧の、やはら寄りて、 「何《な》ど斯《か》うは、泣かせ給ふぞ、此《こ》の花の散るを、惜しう覚えさせ給ふか。 櫻は、儚《はかな》き物にて、斯《か》く程無く、移ろひ候ふなり。 然《さ》れども、然《さ》のみぞ候ふ」 と、慰めければ、 「桜の散らんは、強《あなが》ちに、如何《いかゞ》せん、苦しからず。 我が父《てゝ》の作りたる、麦の花、散りて、實の入らざらんを、思ふが、侘《わび》しき」 と、言ひて、

    田舎の稚児、桜の散るを見て泣く事 ~『宇治拾遺物語』その2~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • あれに見えるは浦島の墓。。。 ~『浦島太郎』その15~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『浦島太郎』の続きだよ! 僕も歌を詠もうかな。 挿絵 国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎) 【解説】 相変わらず絶妙なバランスの烏帽子(笑) なんか浦島さんの顔、最初に比べてどんどんマヌケになっていってませんか??? 玉手箱も少し大きくなってるような??? 塚の上には、石塔は見当たりませんが、鳥居と祠がありますね。 浦島のお墓、両親だけじゃなくて、当然、浦島さんも死んだことになって葬られているのでしょうね。。。 いや、これ、ひょっとしたら、浦島の一族の墓というより、釣りに行ったまま帰ってこなかった太郎さんを、神として祭ったんじゃなかろうか。。。 当時、遭難して帰ってこなかった人や、遠い島に遭難したものの何とか帰ってきた人とか、実際にいたでしょうね。 そういう人たちの事が語り継がれるうちに、浦島太郎のお話として成立したのでしょうね。 全国各地に浦島伝説が

    あれに見えるは浦島の墓。。。 ~『浦島太郎』その15~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    sarapan2014
    sarapan2014 2018/06/03
    続きが気になる~やはり結末は・・・。・゚・(ノД`)・゚・。
  • 約230倍の速さだと??? ~『浦島太郎』その14~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『浦島太郎』の続きだよ! お爺さんは浦島さんの行方を知っているみたいだけど??? 国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎) 【くずし字クイズの答え】 そのうら嶋《しま》 とやらんは。はや七百年 いせんのことゝ申つたへ 候と申ければ。 【原文】 島の行方をばお尋ね候やらん。 不思議にこそ候へ。 その浦島《うらしま》とやらんは、早《はや》七百年以前の事と申し伝へ候」 と申しければ、太郎、大きに驚き、「こは如何なる事ぞ」とて、その謂《いわ》れを有りの侭《まゝ》に語りければ、翁も不思議の思ひを成し、涙を流し申しけるは、 「あれに見えて候古き塚、古き石塔こそ、その人の廟所《びやうしよ》と申し伝へてこそ候へ」 とて、指を差して教へける。 【ざっくり現代語訳】 (爺さんは、) 「どういうご縁で浦島の行方をお尋ねになるのでしょうか?とても不思議です。 なにしろ、その浦島と

    約230倍の速さだと??? ~『浦島太郎』その14~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    sarapan2014
    sarapan2014 2018/06/02
    700年・・・途方も無い年月ですね。
  • 故郷に帰ってきたものの??? ~『浦島太郎』その13~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『浦島太郎』の続きだよ! 僕は船酔いするから長い船旅は無理だよ! 国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎) 【原文】 越し方、行く末の事共思ひ続けて、遥かの波路を帰るとて、浦島太郎なん、 「仮初《かりそめ》に 契りし人の 面影を 忘れもやらぬ 身を如何《いかゞ》せん」 さて、浦島ハ、故郷へ帰(かへ)りて見てあれば、人跡《じんせき》絶え果てゝ、虎伏す野辺《のべ》となりにけり。[「鯨寄る浦、虎伏す野辺」ということわざがあります] 浦島これを見て、「こは如何《いか》なる事やらん」と思ひ、ある傍らを見れば、柴の庵の在りけるに、立ち、「物言はん」と言ひけれバ、内《うち》より八十ばかりの翁《おきな》出で会ひ。「誰にて渡り候ぞ」と申せバ、浦島申しけるは、「この所に浦島の行方ハ候ハぬか」と言ひければ、翁申す様、 「如何なる人にて候へば、浦 【くずし字クイズの答え】 さてう

    故郷に帰ってきたものの??? ~『浦島太郎』その13~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    sarapan2014
    sarapan2014 2018/06/01
    めでたしめでたしで終わっちゃうのですね!ほう・・・
  • 歌で思いを伝えます。 ~『浦島太郎』その12~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『浦島太郎』の続きだよ! 僕も里帰りしようかな~。 国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎) 【現代語表記】 会者定離《ゑしやぢやうり》の習ひとて、会ふ者にハ必ず別るゝとは知りながら、留め難くてかくなん。 「日数経て 重ねし夜半《よは》の 旅[たび][「重ねし」からの連想で「度」と掛ける]衣[ごろも] 立ち[たち][「旅衣」からの連想で「裁ち[断ち]」と掛ける]別れつゝ 何時[いつ]か来て[きて][「旅衣」からの連想で「着て」と掛ける]ミん」 浦島返哥《へんくわ》。 「別れ行く 上の空なる 唐[から][「上の空」からの連想で「空」と掛ける]衣[ころも] 契り[ちぎり][「唐衣」からの連想で「千切り」と掛ける]深くば 又も来て[きて][「唐衣」からの連想で「着て」と掛ける]ミん」 さて、浦島太郎《うらしまたらう》は、互ひに名残を惜しミつゝ、かくて有るべき事な

    歌で思いを伝えます。 ~『浦島太郎』その12~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 貴方は私と契りませんか? ~『浦島太郎』その6~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『浦島太郎』の続きだよ! 竜宮城に到着した浦島太郎さん、謎の女性から迫られてるみたいだよ! 文 国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎) 【原文】 陰に宿り、一河の流れを汲む事も、皆、他生《たしやう》の縁ぞかし。 [「一樹の陰一河の流れも他生の縁」ということわざがあります] ましてや、遥かの波路を、遥々《はる/゛\》と送らせ給ふ事、偏《ひとへ》に他生の縁なれバ、何《なに》かは苦しかるべき。 妾《わらは》と夫婦の契りをなし給ひて、同じ所に明かし暮らし候ハんや」 と細々《こまごま》と語りける。 【くずし字クイズの答え】 わらは とふうふのちぎりをも なし給ひて。 【ざっくり現代語訳】 (女性は、) 「同じ木の下で雨宿りをしたり、同じ川の水を汲んだりするのも、前世からの因縁と言いますね。 もちろん、私たちが、同じ船の中で長い旅路を過ごしたのも、前世からの因縁に

    貴方は私と契りませんか? ~『浦島太郎』その6~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 小船に美しい女性が乗っています。 ~『浦島太郎』その3~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『浦島太郎』の続きだよ! そろそろ、亀さんが浦島太郎さんを乗せて竜宮城に連れて行くはずだよね? 国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎) 【原文】 かくて、浦島太郎、其《そ》の日は暮れて帰りぬ。 又、次《つぐ》の日、浦の方へ出て、「釣りをせん」と思ひ、見ければ、遥かの海上に、小舩《せうせん》一艘《そう》浮かべり。 怪しミ、休らひ見れば、美しき女房、只《たゞ》一人、波に揺られて、次第に太郎が立ちたる所へ着きにけり。 浦島太郎が申しけるハ、 「御身いかなる人ひて坐《ま》しませば、かゝる恐ろしき海上《かいじやう》に、たゞ一人乗りて、御入り候《さふらふ》やらん」 と申しければ、女房言ひけるは、 「されば、さる方へ便船《びんせん》申して候へば、折節、波風荒くして、人 数多《あまた》海の中へ跳ね入られしを、心有る人有りて、身づから[自ら]をば、この端舟《はしふね》に乗

    小船に美しい女性が乗っています。 ~『浦島太郎』その3~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • ミョウガが墓から生えたとさ ~狂言「鈍根草」その4~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    狂言「鈍根草」の続きだよ! ミョウガが美味しい季節になってきたよね♪ 『狂言記』巻三の三 国立国会図書館デジタルコレクション - 狂言記 5巻. [3] ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【翻刻】 りてきかせう。これへよつてきゝおろう ▲くわしや は ▲との さても。しやくそんの御弟子《でし》に しうり。はんどくといふ人あり。此人くどん 第《たい》一の。人にてあつた。わが名《な》だに。おほへいで つえのさきに。かいてあるきそなたの名 はと。たづぬれバ。これよといふて。さした すほとなる。ぐどんな人にてあつた。しかれ とも。人間のならひにて。つゐにハごどうを なされた。土中に。つきこめてあれば。塚《つか》の うへよりも。ミやうが一ほんはへて有。すなハち これをぐどん第一の。つかよりでたれバ。ど ごんさうと。つけられてある。又しやくそん の御

    ミョウガが墓から生えたとさ ~狂言「鈍根草」その4~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • ミョウガを食べると物忘れをするんだって! ~『醒睡笑』~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『醒睡笑《せいすいしょう》』[寛永五[1628]年成立か]は、京都の僧侶の安楽庵策伝《あんらくあんさくでん》作の笑話集[小話集]、要するに小咄[小噺][こばなし]をまとめたです。 これが後に落語へと発展していくので、安楽庵策伝は「落語の祖」とも言われます。 で、あっちの方のブログのこのお方から、 「いつになったらミョウガの話を取り上げるの!」 としつこく言われているので、今回は、『醒睡笑』から「ミョウガ」のお話をピックアップいたしました! 画像は、万治元[1658]年の刊からです! 国立国会図書館デジタルコレクション - 醒睡笑 8巻. [2] ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【翻刻】 醒睡笑巻之六 児《ちご》の噂《うハさ》 ▲振舞《ふるまひ》の菜《さい》に茗荷《めうが》のさしミありし を。人ありて小児《こちご》にむかひ。是《これ》

    ミョウガを食べると物忘れをするんだって! ~『醒睡笑』~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    sarapan2014
    sarapan2014 2018/05/03
    おめでとうございます^^
  • ゴールデンウイークだよ!くずし字クイズ! ~醒睡笑~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    というわけで、ゴールデンウイークと言えば、くずし字クイズ! 次回に取り上げる『醒睡笑』からの出題だよ! 国立国会図書館デジタルコレクション - 醒睡笑 8巻. [2] ちょうどこの1ページでお話は完結してるし、字も大きめだから、くずし字クイズにはもってこいだね! 安心して!ちゃんとヒントもあるよ! に(尓)・か(可)・お(多)・わ(王)・は(者)とかは、これまでに何回も出てきたよね! 正解発表とか解説は次回だよ! ゴールデンウイークはくずし字に浸ろうね!!! ついでに、ざっくり現代語訳にもチャレンジするといいよ! わしゃ寝てすごすけどね。 ◆北見花芽のほしい物リストです♪ ご支援よろしくお願いします♪ いただいた紅茶のレビューはこちら♪ 日東紅茶 DAY&DAY ティーバッグ 100袋入り 出版社/メーカー: 三井農林 メディア: 品&飲料 この商品を含むブログを見る いただいた桂花陳酒

    ゴールデンウイークだよ!くずし字クイズ! ~醒睡笑~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    sarapan2014
    sarapan2014 2018/05/02
    むずいw
  • 猿蟹合戦にタコ??? - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    こないだの『カチカチ山』を調べている時に、kihiminhamame.hatenablog.com 滝沢馬琴作『燕石雑志[えんせきざっし]』巻四を見ていたのですが、そこで紹介されていた『猿蟹合戦』の絵の一場面が、非常に気になりまして、今回、取り上げることにしました。 そういえば、『カチカチ山』と『猿蟹合戦』って構成が似た話ですよね。 国立国会図書館デジタルコレクション - 新制小学国語読出典文抄 ※高画質の画像はこちらでご確認ください。→ 燕石雑志. 巻之1-5 / 滝沢觧 述 上掲の『燕石雑志』巻四で紹介されているのは、当時流通していた『猿蟹合戦』の絵の一部だと思われ、おそらく現在、大東急記念文庫に所蔵されている絵と同一のものかなと思うのですが、ちゃんと確認はしてません、テヘペロ。 あ、『燕石雑志』は、文化8[1811]年刊で、お伽噺などを馬琴が分析した随筆です。 で、引用された

    猿蟹合戦にタコ??? - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 『化物昼寝鼾』まとめ 附:カチカチ山 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『化物昼寝鼾』のリンクをまとめたよ♪ 例のごとく、ブクマしとけば、あとから読み返しやすいよ♪ kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com kihiminhamame.hatenablog.com その6でタ

    『化物昼寝鼾』まとめ 附:カチカチ山 - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    sarapan2014
    sarapan2014 2018/04/28
    カチカチ山・・・怖いアニメでみた気がします。・゚・(ノД`)・゚・。
  • この本の持ち主は? ~『化物昼寝鼾』その12~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    前回は輪っかに顔がついた奴に乗っとられて大変だったけど、パスワードを変えたから、もう大丈夫です♪ それにしても、ハッキングしてブログを乗っ取るなんて、今時の妖怪は、昔とやり口が随分変わったねえ。 お前も少しは妖怪らしいことしろよ。。。 『化物昼寝鼾(ばけものひるねのいびき)』(市場通笑作、鳥居清長画、天明四[1784]年刊) ※国会図書館の画像を利用しています。 国立国会図書館デジタルコレクション - 化物昼寝鼾 2巻 ※早稲田大学図書館所蔵のの方が状態が良いです。 [怪物昼寝鼾]. 上,下 / 通笑 作 ; 清長 画 【原文】 諺《ことわざ》「野暮・化物」とハ愚の面《つら》[?]でも書けると、他の目に削げる事を知らず。 渋い柿をうと甘い柿があることを知らず。 初会の塩梅《あんばい》が良ければ身代に離るゝをも知らず。 一ツ眼《まなこ》で怖がれバ、やつぱり一ツ眼、昨日騙《だま》した事で今

    この本の持ち主は? ~『化物昼寝鼾』その12~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 魅惑の変身  ~『化物昼寝鼾』その10~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『化物昼寝鼾』の続きだよ! 芸者さんのアドバイスで、見越し入道さんとキツネさんはどう変わったのかな? 『化物昼寝鼾(ばけものひるねのいびき)』(市場通笑作、鳥居清長画、天明四[1784]年刊) ※国会図書館の画像を利用しています。 国立国会図書館デジタルコレクション - 化物昼寝鼾 2巻 ※早稲田大学図書館所蔵のの方が状態が良いです。 [怪物昼寝鼾]. 上,下 / 通笑 作 ; 清長 画 文 【原文】 女芸者の策《さく》にて古めかしき趣向を止め、当世風のつもりになり、化け物ゝ親玉 三界《さんがい》[仏教用語][?]にて、入道、大縞の鹿の子を止め、羽織でもなし、十徳《じつとく》でもなし、衣[法衣]でもない鼠色の物を拵《こしら》へ、一癖《ひとくせ》のある風に仕立て、狐ハ、 「鶸茶縮緬《ひわちやちりめん》の三ツ紋の丈《たけ》より振り袖を長くして、藤色縮緬《ふじいろちりめん》の打ち[「裏」か?

    魅惑の変身  ~『化物昼寝鼾』その10~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
  • 化け物は人を驚かせるのが仕事だけど、今回は怖がらせてはいけません。 ~『化物昼寝鼾』その9~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    『化物昼寝鼾』の続きだよ! 芸者さんを化け物屋敷に連れてきたみたいだけど? 『化物昼寝鼾(ばけものひるねのいびき)』(市場通笑作、鳥居清長画、天明四[1784]年刊) ※国会図書館の画像を利用しています。 国立国会図書館デジタルコレクション - 化物昼寝鼾 2巻 ※早稲田大学図書館所蔵のの方が状態が良いです。 [怪物昼寝鼾]. 上,下 / 通笑 作 ; 清長 画 【原文】 化け物屋敷の奥座敷へ芸者を通しけれバ、少しのことさえ、 「おや、怖《こハ》」 と吃驚《びつくり》する物に、見越し入道始め、その他手下の者、ぞろ/゛\と出で、吃驚すれば、入道見て取り、 「お前方、何とも致しませぬ。 吹き矢を見ると思ヘば済ミます。 少/\私どもハ主達《ぬしたち》にお願いが有り。 当世とやら粋とやら御伝授お頼ミ申します。 その後でめりやす[歌舞伎などの伴奏音楽]も少し稽古が致したい。」 と、首を胴へ押し込ミ

    化け物は人を驚かせるのが仕事だけど、今回は怖がらせてはいけません。 ~『化物昼寝鼾』その9~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    sarapan2014
    sarapan2014 2018/04/19
    たまりませぬ
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