私大の半分近くが定員割れという現実 「2018年問題」をご存知だろうか。 18歳人口は、1992年の205万人をピークに減り続け、ここ数年は120万人程度で推移していたものの、18年からは再び減少に転じ、31年には100万人を割って99万人に落ち込むと予測されている。この人口減は大学を直撃、今でも厳しい私立大学の経営悪化が、18年から一気に顕在化して社会問題化する、という意味である。 状況の悪化に拍車をかけているのが、18歳人口の減少が始まった91年に大学設置基準が大幅に緩和され、大学数が増えたこと。90年の507校が15年には779校と1・5倍増。需給バランスが完全に崩れた。 グラフは、今年度から始まった「私立大学等の振興に関する検討会議(後述)」で配布されたもの。18歳人口の右肩下がりを進学率の微増で支えてきたが、大学と短大を合わせた収容力は93・7%で18歳が望めばほぼ全入。もちろん