夏目漱石『こころ』には同性愛的な描写がたくさんある? 確かに、こころの物語には随所にボーイズラブ的な話があるという指摘がたくさんありますね。 べつに腐女子がいい騒いでるわけじゃなくて、評論家とかエッセイストとか、学者さん達が色々言ってるんですよ。 ということで、そういう同性愛的な描写とも思える箇所を、色々まとめてみました。 夏目漱石『こころ』(amazonで無料で読めます) ※原文は青空文庫から引用しているので、ルビが入り込んでいます。 私の先生に対する同姓愛 「私」は、先生をこう評しています。 私は最初から先生には近づきがたい不思議があるように思っていた。それでいて、どうしても近づかなければいられないという感じが、どこかに強く働いた。 人間を愛し得うる人、愛せずにはいられない人、それでいて自分の懐ふところに入いろうとするものを、手をひろげて抱き締める事のできない人、――これが先生であった