ハリウッドの大物プロデューサーによる性暴力被害の訴えをきっかけに「私も(Me Too)」被害を受けたと表明する女性が続々と現れている。日本でも顔と名前を出して、職場の元先輩に、就職を斡旋してくれそうな企業の人に、セクハラやレイプをされた、と訴え出る女性が出てきた。 彼女たちに共感・同情する声に加え、反発の声もある。Me Tooそのものが行き過ぎだ、という反論も海外から聞こえてくる。ちょっと頭が混乱してきた、という人のために伝えたいことがある。 それは今から15年以上前。私がまだ20代半ばでビジネス誌の記者だった時のこと。とある経営者にインタビューをした。社名を聞けば日本人ならほぼ誰でも知っている企業の創業経営者である。 腕一本でゼロから会社を立ち上げた彼は、ユニークな発想と言動で知られていた。当時は本業に加えて「資産運用」にも熱を上げており、取材中も手元に置いた固定電話から、あれこれと指示
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