逃亡先で初めて開いた記者会見で2時間近く恨みをまくし立てたゴーン(1月8日、レバノンのベイルート) Mohamed Azakir-REUTERS <常識外れの逃亡方法といいベイルートでの記者会見といい、今のゴーンはエキセントリックな男にしか見えないが、そうさせたのは日産と日本政府なのか?> 1年前には想像もできない光景だった。 かつて、巨大企業ルノー日産連合のCEOとして世界中を飛び回っていたカルロス・ゴーンは1年前、東京拘置所に拘留され、憔悴し、白髪になり、精神的な破綻に追い込まれていた。 そのゴーンが昨年末、検察の意表をつく手法で日本から逃亡。1月8日にレバノンの首都ベイルートで200人超のジャーナリストを前に2時間近く、日産と日本の司法の「罪」を問う1人裁判劇を演じてみせた。時には怒り、けんか腰になり、時にはきまじめに考え込む凝った演出で、「東京で独房に(勾留されて)いたとき、私がど