1 Shiffrinによる(あまり積極的ではない)反出生主義 これからシフリンの議論をみていきますが、そもそもシフリンは反出生主義を擁護しようとしていたわけではないことに注意する必要があります。シフリンは、「ロングフルライフ訴訟というものは、重要で、しかしあまり論じられることのない、出生の道徳性を巡る哲学的問いを突き付けており、さらに一般的にみれば、道徳的に重要な害悪と利益を同意なしに与えられる条件に関する道徳的重要性を投げかけ」ていることを認識し、シフリンにとってはこれを検討することが元々の動機だったのです。したがってベネターのように絶対に反出生の立場を取らず、むしろその立場を何とかして回避しようとしています。 私は、子作りがすべての面で間違っているという主張をしているわけではない。同意を得ずに負担を強いる行為は道徳的に問題があるとはいえ絶対に許されないものではないと思うし、子作りを特殊
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