ミームの概念を用いて文化が進化する仕組みを考察することができる。ミームは遺伝子との類推で論じられ、複製、多様化、自然選択が進化の条件であるのは遺伝子と同じである。ミームは文化を構成し、人々の心から心へと広まっていく。ミームは広まる過程で多様化し、自然淘汰により進化する。例えば吊り橋をつくるというミームが多くの心に広まることで、実際に吊り橋が増えて文化の一部となる。 「ミーム」という用語はギリシア語の翻字であり、1904年、ドイツの進化生物学者 Richard Semon が自著 Die Mnemische Empfindungen in ihren Beziehungen zu den Originalenempfindungen で使用したのが起源である。これが1921年に英語に翻訳された際に The Mneme という書名になった。 リチャード・ドーキンスは、自著 The Selfis