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2009年1月3日のブックマーク (2件)

  • 乙女心は夢を見る - メトロガール

    祖父の葬儀のときに、祖母は繰り返し繰り返し言った。当にあのひとはやさしいひとだった、一度だって怒ったりしなかった、と。嘘ばっかり、おじいちゃんしょっちゅう小言を言ってたじゃない。そうわたしたちがからかうと、祖母は真顔で言うのだ。あれは、わたしがいけないことをしたから叱られただけ。あのひとは、決して自分の気分で怒ったりはしなかった。 (まだ許嫁だったころ、おばあちゃんは学生でね、学校帰りに心配なのか、後ろの方、ずっと遠くにおじいちゃんがついて歩いてくるの。友達にからかわれて恥ずかしかったから、一度だって振り返らなかった。結婚なんてしたくないと思いながらも、向こうから断られるのはなんだか癪だと思って、複雑な気持ちだったのよ。女心ってやつかしらね) 祖母は学校を卒業すると同時に16歳で嫁に来た。祖父のことはほとんど知らなかった。まだまだ子どもで結婚の意味もわからず、不安で泣いている祖母がいたた

    乙女心は夢を見る - メトロガール
  • Braid - 夜明け日記

    誰も彼も絶賛で体験版もその通りにおもしろかったので良いゲームなのはわかっていて期待も不安もないゲームだからそのうちやればいいかと思っていたBraidをついにやって、確かに完璧だった。 すべてが最後のシーンに集約した。そのシーンは言葉が一切ない只のプレイ映像のようなものなんだけど、それまでの数時間の体験や時間操作というシステムやプリンセスさがしのシナリオなどすべてを結びつけて、繰り返すけど2Dのアクションゲームのただのプレイ映像を見てるだけなのに、すべてを集約させて、切ない物語を生み出していた。文章でないので、物語を発見したような興奮もそこには伴い、涙ぐんで感動したんだけど、同時に気持ち悪いくらいに合理的なゲームだとも思ってしまった。最後のシーンがよかったという感想をどうやったって無視できないくらいに統制の取れた作品が、ゲームなんていう千差万別のプレイ体験を伴うジャンルから生まれるなんて信じ

    Braid - 夜明け日記