博士 「ユキオくん、こんにちは。性病の調子はどうかな? 今日は治安の悪化について考えてみよう」 ユキオ 「ありがとう博士。治療は順調に進んでいるよ。膿も減ってきた」 博士(不愉快そうな顔をしてから) 「ところでユキオくんは、『割れ窓理論』って知ってるかな」 ユキオ 「うん、知っているよ。通りに面した建物の窓やとめてある車の窓を一枚でも割ったまま放置していると、その地域が監視の行き届いていないものと判断され、まず他の窓が全て割られ、さらには軽犯罪が頻発するなどして治安と環境が悪化する。そして挙句の果てにはより殺人など大きな犯罪も起こるようになってしまう。つまり、軽犯罪の徹底的な取り締まりが重大犯罪の防止につながるという環境犯罪学の理論だね。94年にニューヨーク市長に就任したジュリアーニが、この理論を楯にとって大々的に犯罪率の減少に取り組んで成功を収めたんだ」 博士 「知っていたのか」 ユキオ