「スヌーピーの頭は、ちょうどピーナッツのような形をしていますね。さあ、思い切り大きく口をあけて、お手元のスヌーピーの頭を、鼻の方からくわえてください。そして、思い切り吸ってください」 インストラクターの若い女性がそう指示を出すと、私の周りの人たちはいっせいにスヌーピーを吸い始めた。吸われたスヌーピーはたちまち細くなり、しわしわになった。皮だけになった。 私はヨガを習いにきたのに、どうしてスヌーピーを吸わなくちゃいけないの。 「これが本当のヨガだからです」 「でも先生、テレビで見たヨガはもっと、片足で立ったり、蛇のポーズをしたりしていて全然違っていました」 「呆れて返す言葉もありませんね情弱! それはマスコミの大衆操作です。さあ、吸ってください。レッツ、リアル・ヨガ」 けれど口元に持って行こうにもスヌーピーが暴れるのだ。どうにか両手で赤ん坊ほどの大きさのスヌーピーの胴体を押さえているものの、
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