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ブックマーク / diary.uedakeita.net (2)

  • 赤字が消えて街に詩が生まれる - 真顔日記

    街の看板を見ていると気付くことだが、黒字と赤字だと赤字のほうが先に消えるようだ。これは看板における宿命なのか。風雨にさらされて、黒字よりもずっと早く消滅してしまう。 だから日の街には、赤字だけが消えた看板があふれている。そのようにして、街に詩が生まれる。それは人類と雨風の合作である。 うちの近所にある家の玄関に、「猛犬に注意」と書かれた掲示がある。しかし時の経過によって、赤字の「注意」だけが消えている。その結果、掲示には次のように書かれている。 猛犬に 猛犬に、何かを捧げている。母に、娘に、恋人に。書物の冒頭によくある献辞であり、これまでさまざまな書物がさまざまな人間に捧げられてきたが、猛犬に捧げられた書物は見たことがない。 屋で適当なを手に取って、冒頭に「猛犬に」とだけ書かれていれば、がぜん興味が湧いてくる。絶対に購入せねばならない。この世のどこかに猛犬に捧げられた分厚い書物がある

    赤字が消えて街に詩が生まれる - 真顔日記
  • 自称aikoのどうしようもなさ - 真顔日記

    あいかわらずaikoを聴いている。 というか、この書き出しはもはやこの日記において、「あいかわらず酸素を吸っている」くらいの意味にしかならない気もするが、あいかわらず聴いている。何度聴いても、自分のことを歌っているとしか思えない。私の中にはaikoがいる。 はじめのうち、自己の内側にaikoを感じることは特殊な体験のように思えるが、やがて慣れて気にならなくなる。すると自分がaikoであることはただの常識になる。一月の次に二月が来るように、私の中にはaikoがいる。だからこの日記でも当然のように、俺はaikoだ、俺はaikoだと繰り返してきた。 しかし、人に会うとだめだ。 先日、ブログを読んでいる知人に、「上田さんは自称aikoですもんね」と言われた。ひさしぶりに客観的な立場から自分を見た。これはやばい。自称アイドルや自称クリエイターと比べても、自称aikoのやばさは飛び抜けている。だって自

    自称aikoのどうしようもなさ - 真顔日記
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