2009年8月の政権交代から3年4カ月、与党・民主党は医療分野でさまざまな施策を実施してきた。2020年までの成長戦略を示した「日本再生戦略」(2012年7月発表)の中で、3つの重点分野の1つに「ライフ成長」を掲げて各種政策を実施している。本稿では、12月1日に開催された「地域医療福祉情報連携協議会」シンポジウムにおいて医療政策のキーパーソンと総務省、厚生労働省の政策統括官が講演した内容を踏まえ、医療政策と医療のIT化を考える。 医療イノベーション5カ年戦略を推進 参議院議員の鈴木氏 政府は2010年11月、内閣官房に「医療イノベーション推進室」を設置した。医療イノベーション推進室は、松本洋一郎氏(東京大学教授)が室長を務め、岡野光夫氏(東京女子医大副学長)と田中耕一氏(島津製作所フェロー)が室長代行を担当する。2009年9月から文部科学副大臣を2年間務め、同推進室の立ち上げに従事した参議