<「私みたいな第三者を介してだからこそ、被爆者の想いが聞く人にすっと入っていくこともあるんじゃないかと思います」そんな大河原こころさんは、ある体験の当事者だった> 「昔から戦争をなくしたいという気持ちがあって、14歳で初めて広島に旅行して、平和の原点のような気がしました。ここで何かしたいと、26歳の時に移住してきました」 大河原こころさん(30)は、被爆者の体験や想いを伝える広島市の被爆体験伝承者養成事業に応募し、3年の研修を経て今年認定を受けた。今後は広島平和記念資料館などで、高齢化が進む被爆者に代わり被爆体験伝承講話を行う。 「もちろん当事者が伝えることは大切ですが、私みたいな第三者を介してだからこそ、被爆者の想いが聞く人にすっと入っていくこともあるんじゃないかと思います」 それは大河原さん自身が、ある体験の当事者として感じてきたことだった。 大河原さんは1990年に福島県田村市に生ま
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