女性蔑視(べっし)発言で辞意を表明した東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の後任問題が12日、政治介入によって大混乱に陥った。森会長が五輪選手村村長で元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏(84)=日本トップリーグ連携機構会長=に就任要請した経緯に政府が難色。川淵氏も一転、受諾しない意向を固め、人事は白紙に戻った。森会長はこの日、理事・評議員の合同懇談会で退く意向を正式に表明。新たな後継候補に橋本聖子五輪相(56)らが浮上したものの、ゴタゴタ続きの五輪のイメージは傷つく一方だ。 【図解】登場人物の相関図…まるでドラマの世界 決まりかけていた人事が、一夜にして覆った。武藤事務総長は「私の理解では政府からの働きかけはない」としたが、ここまで会長人事に関与しない立場だった政権の強い意向だったとされる。 森会長からの“密室禅譲”は確かに透明性に欠け、ガバナンスの機能不全を指摘されても