2016年4月の熊本地震から5年を前に熊本県は9日、20年度に県内の災害公営住宅(復興住宅)に入居する70代男性が誰にもみとられず孤独死したと発表した。復興住宅での孤独死は2人目。仮設住宅などでは19年8月までに男女33人の孤独死が確認されており、仮設・復興住宅での孤独死は5年間で35人になった。 【写真】熊本地震 つなぐ58の爪痕 また、県は21年3月までに県内市町村が震災関連死に認定した218人の死因などを公表。自殺が19人おり、18年3月の前回公表時より3人増えた。他の死因は▽呼吸器系疾患63人▽循環器系疾患60人▽内因性の急死・突然死29人――など。原因別(複数選択)では「地震のショック、余震への恐怖による肉体的・精神的負担」が112人、「避難所生活の肉体的・精神的負担」が81人に上った。認定を受けたうち169人(78%)が70歳以上だった。【城島勇人】