反省が見られない被告を、今後も弁護する必要などあるのか──SNSなどに相次いで投稿された怒りの声をまとめると、こんな具合になるだろうか。毎日新聞(電子版)が2月26日に配信した記事、「『俺が出るまで待っておけよ』 東名あおり事故の被告、裁判官に」はネット上で拡散して注目を集め、多くの読者が憤りを露わにした。 *** 2017年6月、神奈川県大井町の東名高速道路下り線を乗用車で走行していた石橋和歩被告は、一家4人が乗るワゴン車に妨害運転を繰り返して停車させた。これが原因で大型トラックによる追突事故が発生。父親と母親が死亡し、娘2人が軽傷を負った。 石橋被告は自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死傷)などで起訴。18年12月、横浜地裁での裁判員裁判は懲役18年の判決を下した。 ところが19年12月、東京高裁は横浜地裁における公判前整理手続きに不備があったと問題視し、一審判決を破棄。再び横浜