メジマグロより本マグロ、イナダ、ワラサよりもブリといったように、大きく丸々と太った魚の方が、脂の乗りが良くおいしいと言われる。しかし、中には大き過ぎると不人気な魚もある。大シラスや大アジ、大ダイなどだ。近年、こうした「残念な魚」の活用が進んでいる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要などを背景に、新商品として提供され、人気を呼んでいる。(時事通信水産部長 川本大吾) 【写真】通常のシラスよりも大きく、スーパーなどでもあまり販売されない大型魚を使った釜揚げシラス ◇大シラスの存在感を弁当やパスタで イワシなどの稚魚であるシラスは、シラス干しや釜揚げシラスなどの原料。1~2センチまでのサイズが主流で、3センチくらいまで大きくなると大半が「規格外」となり、スーパーなどの店頭に並ぶことは少なくなる。東京・豊洲市場(江東区)の卸会社によると、こうした大型のシラスは「大口の需要が少ないため、