有力取引先である大手損保からのプレッシャーがある事案だけを渋々、コメントしているのだとしたら、自社の修理サービスを信じて任せてくれた顧客に対する誠意はどこにあるのかと問いただしたくもなる。 ビッグモーターの異様なる「完全黙殺」の広報戦略だが、これまでは功を奏してきた。「完全黙殺」が機能してきた理由は、3つに集約できる。 ひとつはビッグモーターが非上場であること。非上場なので、決算会見や株主総会といった経営者が追及されうる「公の場」に立つ必要がないのだ。 2つ目は「完全黙殺」によって、メディアの報道を「結果的に」最小限で抑えることができたことだ。 もし何らかの謝罪コメントをビッグモーターが発表すれば、メディアは「謝罪コメントを出した」という「事実」を報じることができる。だが、何のコメントも出さなければ、メディアはSNSや『FRIDAY』が指摘する不祥事が「事実」かどうか、「自ら」取材しなくて