トップ > Chunichi Bookweb > ラノベのすゝめ コンテンツ批評 > 記事一覧 > 記事 【ラノベのすゝめ コンテンツ批評】 身軽でありたい中高生 平坂読著『僕は友達が少ない』 Tweet mixiチェック 2012年7月24日 ライトノベルとは、その名のとおり、軽さを志向する小説の総称だ。だが、なぜ「ライト」なのか。かねてより、若者文化の軽さは、ポップであることと同義だった。そこでは権威がコケにされ、ヒーローは大衆と愛を分かちあうとされた。しかし、ラノベの標榜(ひょうぼう)する軽さは全くの別物だ。そもそも、ラノベは大衆小説でありながら、前提となる大衆を信用していない。身軽でありたいと願う彼らは、基本的にひとりぼっち。中高生を核とするラノベ世代にとって、ポップとは既にヘビーなのである。 今回紹介する平坂読(よみ)の『僕は友達が少ない』は、カラオケもケータイも苦手な、高校生