家屋をのみ込みながら内陸に押し寄せる大津波=宮城県名取市で2011年3月11日午後3時55分、本社ヘリから手塚耕一郎撮影 東日本大震災で発生した大津波が、国内で過去最大の津波とされてきた明治三陸地震(1896年)による津波を超える規模だったことが、東京大地震研究所の現地調査で明らかになった。岩手県野田村から同県宮古市にわたる約40キロの海岸線の多くで、津波の到達した高さが20メートル以上に及び、5カ所で30メートルを超えた。明治三陸津波で遡上(そじょう)高が30メートルを超えたのは東北全体で2カ所だったことから同研究所は「明治三陸津波を超える津波だったと言える」と分析する。 ◇30メートル超、5カ所…東大地震研調査 調査は、同研究所の都司(つじ)嘉宣准教授(津波・古地震学)らが実施した。東日本大震災の津波については、津波の痕跡が発生後1~2カ月で消えてしまうため、今回の対象地域以外でも全国