5日に始まった豪雨の被害は、雨のおさまった現在も、土砂崩れや流木によって水かさが増した河川の氾濫などの2次災害が続いている。死者、安否不明者は200人を超えた。 大雨特別警報が11府県にもわたって発表されたのは、かつてないことだという。 各地を襲う水害の様子は7年前の東日本大震災の津波を想起させ、いつまでも収束しない災害が不安をかきたてるこの感覚も、あの落ち着かない日々を思い出させる。 断水の続く広島県の尾道には、昔書いていた連載小説の取材で何度も行ったことがあり、大好きな店もある。榎川が氾濫した府中町は、デビュー作を出したばかりのころに、文化講演会に呼んでくれた。私がそうして思い浮かべるのはほんの一握りの人々だが、23府県で避難指示対象、避難勧告対象はなんと860万人を超えたという。
![時代の風:豪雨当日の宴会や死刑「実況」 今やるべきはそれか?=中島京子・作家 | 毎日新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a227164e4a819c70c75e7d7b0b41acb0d0a1e84d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2018%2F07%2F15%2F20180715ddm001010011000p%2F9.jpg%3F1)