こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。 印鑑の文字の彫り方で、朱文(しゅぶん)、白文(はくぶん)という分け方があります。 朱文を陽刻(ようこく)、白文を陰刻(いんこく)とも言います。文字を残す彫り方が朱文、文字を削り取ってしまう彫り方が白文です。ほとんどの実用印(実印、銀行印、仕事印などビジネスで使用する印鑑)は朱文で彫ります。お客様からお仕事をいただく時、実用印の場合、どちらの彫り方かはお聞きしません。 朱文、白文の違いをお聞きしなければならない場合が、落款印(らっかんいん)の場合です。先日お受けした仕事も「あとでご連絡しますね」とおっしゃるお客様で保留になりました。 おそらく、お稽古ごとの師匠に聞くか、お仲間に聞いてからにしたかったのでしょう。落款印は書道や、日本画など、作品が仕上がった時に押します。落成款識(らくせいかんし)が元の意