本稿では日本株の売買単位について、私が知る限りのことを書きます。それなりに日本株と会社法に縁がある人生を送って来ました。 「日本株も1株から売買できるようにすべき!」というのは上場会社の株式担当者を除く全人類の総意だと思います。 (その担当者も自社の株式以外は1株から売買できるようにすべきと思っているはず) 自分も「日本株も1株から取引所で売買できるようにすべき」と考えていますが、そのためには制度面の整備が必要だとも考えています。ですが、特に上場会社の株主管理コストについて、有識者やメディアは「書類の電子交付をで効率化」という極めて解像度が低い発言が多い。本稿では、東証規則や法律上の根拠を適宜参照しながら問題の所在がよく分かるように論じたいと思います。 動画版です。音を出せる環境の方はぜひ。 はじめに 米国株から入る人もいる時代に100株単位はないよね、という話トヨタや三菱UFJ銀行よりも