---現場に残された膨大な手がかりを結びつけていき最後に犯人へとたどりつく、まるで探偵のような手法でエイズの起源を追い詰めていく本があります。エドワード・フーパーの書いた"The River"という本です。当時、この本は科学者の関心をあつめただけではなく、もっと幅広い人の関心を集め、大きな議論をよびました。そして、2年がたった今、その議論はどこへと向かっているのでしょうか?--- ナイル川の起源、エイズの起源 あの4000マイルほどの長さを誇るナイル川はどこからはじまるのでしょうか。最初、ナイル川はヴィクトリア湖から始まると考えられていました。ところが後になって、その源はヴィクトリア湖に流れ込む小さな泉だということが分かったのです。人目を引くことのない小さな泉が、あのような大河のはじまりだったのです。 同じように、エイズの起源も、私たちが注目したことのないようなところにあるのではないか、そ