靖国参拝訴訟原告団「最高裁は逃げた」「最高裁は逃げた」。小泉純一郎首相の靖国神社参拝で、戦没者の遺族らの損害賠償請求を棄却した23日の最高裁判決。合憲か違憲かの判断を避けた対応に、原告らは怒りの声を上げた。 判決後、東京・霞が関の司法記者クラブで開かれた原告側の記者会見。 「逃げる最高裁 憲法判断せず」と大きく墨書きされた紙の前で、原告の菱木政晴さん(56)は「各地の同種訴訟の判決で、憲法判断に踏み込んだ裁判所ではすべて違憲と判断された。それでも首相は参拝する。それをとどめる責任は司法にあり、毅然(きぜん)とした態度をとるべきなのに、最高裁は無責任。逃げた」と怒りをあらわにした。 原告代表の菅原龍憲さん(66)は父が靖国神社に合祀(ごうし)されている。「首相は参拝で戦争責任を回避しようとしている。そのために戦没者を利用しており非常に不快。遺族の精神的侵害は一顧だにされず、本当に無念だ」と話