イオンがパルコの発行済み株式の12.3%を取得した。総合スーパーの改革が一段落、再び拡張路線に乗り出す。海外の巨大流通に伍するという野望に成算はあるのか。 巨艦が再び動き始めた。 イオンがファッションビル大手、パルコの発行済み株式の12.3%を取得した。パルコは昨年、発行済み株式の33.2%を握る筆頭株主、森トラストによる出資比率引き上げの提案を拒否。その後、日本政策投資銀行と資本業務提携して、森トラストの怒りを買った。パルコの経営陣とその筆頭株主の対立という混乱の中で、イオンは大株主として登場した。 イオンは今回の株式取得で、「パルコ、森トラスト、政投銀のいずれとも事前の協議をしていない」と説明する。イオンは株式の取得を発表した先月22日に、パルコに対して業務提携の意思があることを伝えているが、パルコ側は「具体的な提案があれば真摯に検討する」と、イオンの出方を慎重にうかがっている。 M&