「離島刑務所」と聞いたら、かの有名なアルカトラズ島のような、監獄島を思い浮かべるかもしれない。だが、ノルウェーに浮かぶ島の刑務所は、一風変わっている。 この「世界初のエコ刑務所」を謳(うた)うバストイ刑務所は、首都オスロから、南に約80kmほど行ったところにある。 太陽光発電や薪(まき)を利用して電力を供給するこの刑務所では、囚人たちは、徹底したリサイクルと自給自足の生活をしている。 島での「ムショ暮らし」は、全てがオーガニックだ。覚せい剤が禁止なのは当然だが、ここでは、殺虫剤も禁止。囚人が畑で育てている作物は、全てがオーガニックだ。野外では、200羽の鳥と40匹の羊、20頭の牛も飼っている。魚が欲しければ、釣りに出かけることだってある。 「自分で動植物を育てることで、囚人の責任感を育てようという狙いがあります。刑務所を処罰の場にすることもできますが、我々は、このやり方で再犯を防ぐこ