二週間ほど前に、主にゲーム産業に関わる方向けの講演を行った。本題はエンターテインメントに使えそうなインタラクション・センシング技術ということだったが、その導入でイノベーションのジレンマ(原題を尊重するなら「イノベーターのジレンマ」)に触れてみた。講演後のパネルセッションでオーガナイザーをされた新清士さんも テクノロジー : 日経電子版 みたいなコラムをすでにお書きになっているので、ゲーム産業でもイノベーションのジレンマは普遍的に発生しているのだろう。 「イノベーションのジレンマ」は今更紹介するまでもないが、継続的に進化していく「持続的テクノロジー」が、ユーザの要求水準を超えてしまっても高機能化を競い合っていると、急に「破壊的テクノロジー」が出てきてその高機能化競争の構造が破壊されてしまう、というものだ。ブラウン管→フラットパネルディスプレイ、メインフレーム→PC、なんかがその典型例だろう。