日本は中国、アメリカ、ドイツに次ぐ世界第4位の「貿易大国」です。貿易(輸出入)は、国内外の経済動向や産業の構造変化などによって、取り引きされる品目が変化します。 日本は資源がとぼしく、原油などの燃料資源や工業原料などの大部分を海外から輸入して、それを加工・製品化して輸出する加工貿易を得意として経済成長を遂(と)げてきましたが、日本の貿易構造はさまざまな変遷(へんせん)を経て今日にいたっています。 戦後は、原材料・素材加工型製品、軽工業・雑貨品の輸出が中心でしたが、その後、1960年代は鉄鋼(てっこう)、船舶(せんぱく)など重化学工業が発展し、重厚長大型(じゅうこうちょうだいがた)産業製品が輸出の主力となりました。70~80年代は、日本産業の競争力が大幅に高まり、電子・電気機器、輸送機器、精密機器など加工組立型製品の輸出が主力となりました。80年代の日本の高度成長期の時代には、貿易不均衡(ふ