毎年恒例の「ロンドン・ブック・フェア」が今年も4月15日から三日間にわたり開催された。 世界60ヵ国以上からやって来る約2万5000人の出版業関係者が集まるという会場(アールコート・エキシビジョン・センター)には、1500の展示ブースが設けられ、本の出版や翻訳権を交渉する「インターナショナル・ライツ・センター」には586の机がびっちりと並んでいた。 会場のあちこちでは250近くのセミナーやワークショップが同時に開かれた。例えば児童書の成功例を取り上げる「チルドレンズ・イノベーション・センター」、毎年一つの国(今年はトルコ)を選んで書籍市場を研究する「マーケット・フォーカス・プログラム」、電子書籍関係者がプレゼンテーションを行う「デジタル・ゾーン」などでは、入れ替わり立ち代りでスピーカーが実践例を紹介してゆく。 日本と同様、英国ではアマゾンのKindle発売以降、自費出版や電子書籍使いがにわ