JR東日本は9日、東京都心から羽田空港へのアクセスを改善するため、東京湾岸を走る貨物専用線の活用を検討する方針を明らかにした。子会社が運営する東京モノレール(浜松町―羽田空港)は列車からの乗り換えが必要で不便な上、2020年の東京五輪や将来の羽田発着枠拡大により、大幅な増加が見込まれる乗客を運び切れない恐れがあるためだ。 活用を検討するのは、JR東海道線の田町駅付近から分岐して東京湾岸を通る東海道貨物線。都心方面の路線網とつなげることで、羽田空港との往来にかかる時間を短縮できるとみている。 ただ、空港ターミナルに直結するには、新たなトンネルを掘削して線路を延伸することが必要となる。東海道貨物線は羽田空港をかすめるように通っており、空港の業務に支障がないように掘削するのは容易でない。このため、7年後の東京五輪に間に合わない恐れもある。