東海道新幹線の「こだま」で、指定席は満席なのに、自由席はガラガラという現象が起きている。JR東海は、こうした混雑差を是正しようと、3月から一部列車で自由席の1両を指定席に切り替えることにしたが、それにしても、なぜ? 2月下旬の平日朝、東京発新大阪行きのこだまが名古屋駅に入ってきた。自由席は窓側の席にも空きがある一方、指定席はほぼ埋まっていた。 JR東海の営業部門の担当者が、2013年4月~昨年7月までのこだまの全列車のデータをひっくり返すと、自由席の乗車率が平均5割に対し、指定席では8割に上った。中でも、出張や観光の利用が集中する午前の東京発の下りで差が際立っていた。 JR東海は、景気回復による新幹線の利用増を要因に挙げる。新幹線の運輸収入は4年連続増で、昨年3月期決算は過去最高に。のぞみほどではないが、こだまも需要を伸ばした。 そんな中、指定席の車両はのぞみが10両なのに対し、こだまは