若いころ、ある方に教わり、それを実践しているうちに、これはタメになると思ったお話を一席――、って、噺家か、お前は。 そういや若いころ、バブルの恩恵に与った異業種交流会や異業種勉強会という名の飲み会(という名の合コンもどき。もちろん中には真面目な勉強会もありました)がたくさんあって、初めて顔をあわせる人たちから職業を訊ねられたとき、いちいち説明するのが面倒だったのと、当時の私にはこれと言った実績もなかったから“俳優の卵”だと応えたら案外とみんなころりと騙されてたな。それはやっぱり私が二の線だったからか。芸人の卵と言ったときも、何故か納得してたみたいだけど。 脱線すると私は話があっちに行きっ放しになるので、早々に話を戻してタメになるお話を一席――、って、お前は噺家か、とやるとまた脱線するのでやりません。真面目な読者はきっとこういうのに苛々するんだろうな。さて、タメになるお話を一席――。 読書法