政府は企業が従業員や地域の子どもを預かる「企業主導型保育所」の定員数を2017年度末までに合計7万人とする。従来計画から新たに2万人分上積みした。15日の記者会見で松山政司少子化相が表明し、近く運営主体となる企業の募集を始める。20年度末までに待機児童をゼロにする目標の実現に向け、企業との協力をテコに子育て世帯を支援する受け皿の拡大を急ぐ。企業主導型保育所とは、一定の基準を満たせば企業が認可保
セブンが店員向け保育園=人材確保、待機児童解消も コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブン・ジャパン(東京)は10日、加盟店のオーナーや従業員向けに保育園を2カ所開設すると発表した。人手不足が深刻化する中、今後の担い手として期待される主婦層を中心に働きやすい環境を整え、加盟店支援を拡充する。野田静真取締役は「待機児童問題解消の一助になれば」と話した。 9月末から10月にかけ、東京都大田区と広島市西区の店舗の2階に設置。0~2歳児を預かり、定員の一部は地域住民にも割り当てる。国の助成を受けており、保育料は安めに設定する。運営状況などを検証した上で全国拡大も検討する。 コンビニ業界では、ファミリーマートも来春、加盟店従業員も利用できる保育所を都内に開設する方針。(2017/08/10-16:33) 【経済記事一覧へ】 【アクセスランキング】
医療的デバイスを付けて生きる障害児、医療的ケア児。 その医ケア児を育てている母親が、この度の内閣改造で史上初めて大臣となった。 野田聖子総務相である。 【マーくんママとの出会い】 野田聖子さんとは特別養子縁組支援の法制化で、2013年後半から何度かお会いしていた。ただ、ちゃんと話すようになったのは、彼女のお子さんが、僕たちフローレンスの運営する「障害児保育園ヘレン」に偶然にも入園してきた時からだった。 野田さんのお子さんのマーくんは、痰の吸引など医療的ケアが必要で、普通の保育園や幼稚園には行けなかった。保育園や幼稚園は看護師を置いていないところも多く、またたとえ置いていたとしても、ほとんどの園では医療的ケアを行わない。 仕方がないので彼女は月に数十万円もかけて看護師を雇って、働いている時にみていてもらっているようだった。障害児保育園ヘレンには保育士も看護師もいるが、国の補助も活用して月々数
大阪市は10日、市を存続したまま現行24行政区を再編し、一般市並みの権限を持つ「総合区」制度について、市から区に移管する事務や組織体制などの詳細な制度案を決定した。市役所本庁から総合区に子育て支援や道路の維持管理など住民に身近な事務を移管し、職員規模や区長の権限を拡充する。議会での議論を経て、今年度内に最終案をとりまとめる。 ■身近な事務集約 総合区は、市を廃止して独立した自治体(特別区)に再編する「大阪都構想」の対案として、公明党などが導入を主張。吉村洋文市長は「両方のベストな案を作り、市民に判断してもらいたい」として都構想と並行して検討を進め、24区を8総合区に再編する区割り案を3月に公表していた。 詳細案では、現区役所で実施している行政サービスに加え、住民生活に密接する事務を市役所本庁から総合区へ移すと明記。具体的には、民間保育所の設置認可▽スポーツセンターなどの運営▽道路・公園の維
『子どもたちの階級闘争』(ブレディみかこ/みすず書房) 日本で格差社会と言われるようになって久しいが、イギリスでは保育園にも明確かつゆるぎのない格差があることをご存じだろうか。「ソーシャル・アパルトヘイト」(格差が子どもたちの発達に差を生んでおり、加えて、裕福な子と貧しい子が分離され触れ合うことがなく暮らす状態)の一端だ。 そんなに小さいうちから格差と驚くなかれ。イギリスはもともとが階級社会で、日本にかつてあったような国民総中流意識はない。しかし、今のイギリスでは、この格差があまりに世代間で固定化していることが問題となっている。この問題の実態を具体的に描いたのが、『子どもたちの階級闘争』(ブレディみかこ/みすず書房)、英国在住の女性日本人保育士が書いた、2008年から2016年までの日記風レポートだ。著者はイギリス人の夫をもち、社会の底辺にある託児所で働いている。ちなみに社会の底辺とは、「
認可外の保育施設で子どもの重大な事故があった場合、施設側に自治体への報告が義務づけられることになった。今は報告義務は認可施設だけにあるが、厚生労働省が関連省令を改正して今秋にも対象を全施設に拡大する。事故原因の検証例を増やし、事故が起きやすいケースを把握して再発防止につなげる狙いだ。 報告が新たに義務化されるのは、東京都の認証保育所など自治体が独自に補助する施設や、国や自治体の補助が一切ない駅前保育所、ベビーホテルといった全ての無認可保育施設。一時預かり事業や病児保育事業も対象だ。施設側から設置の届け出があったり、自治体が独自に運営を把握したりしている約2万5千施設となる。 自治体への報告を求めるのは死亡や全治30日以上の重大事故で、子どもの年齢や発生場所、時間などの情報だ。報告を受けた自治体は、必要と判断した場合に第三者による検証委員会を設けて事故原因を調べ、再発防止に生かすことになって
希望する認可保育園に入れなかったのに待機児童にカウントされない「隠れ待機児童」は、昨年4月時点で全国に6万7354人いました。最も多いのが、「特定の施設のみを希望した」と自治体が判断した場合で、3万5985人と半数を超えています。 この「特定の施設のみを希望した」というのは、どういうケースなのでしょうか。朝日新聞が主な自治体に判断基準を聞いてみました。 例えば、東京都港区は「きょうだいバラ不可」と回答しました。紹介された保育園が兄や姉と同じ園ではないことを理由に入園を断ってくる場合です。こうしたケースを待機児童に含めない自治体は多くみられました。自治体にとって、保護者が「きょうだい同園」を希望することは「わがまま」だと捉えている側面もあるようです。 再開発が進み、タワーマンションが多く立ち並ぶ川崎市の武蔵小杉駅周辺に住む女性会社員Aさん(40)は、今年3月まで長男(5)と次男(2)が別々の
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