相模原殺傷事件が起きてから1年が経った。犠牲者を追悼するため、メディアは「弱者に思いやりを」「弱者を差別しない社会をつくろう」と呼びかける。しかし、障がい者の置かれている状況が変わる兆しは見えてこないばかりか、むしろ悪くなっている。共同通信が全国の知的障害者の家族を対象に実施したアンケートでは、事件後、障害者を取り巻く環境が悪化したと答えた人が7割だった。 私は長年アメリカに住んでいるが、アメリカ人と日本人では障がいに関する考え方が大きく違う。そもそも英語では障がい者(disabled people)とは言わない。障がいを持つ人、障がいと共に生きる人(people with disabilities)という言い方をする。子どもの場合は、障がい児(disabled children)とは言わず、特別なニーズのある子ども(children with special needs)と呼ぶのが一般的
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