経産省 経済産業政策局 経済差社会政策室室長補佐の坂井 萌氏は、ダイバーシティ推進が叫ばれる中、「現場では悪循環が起こっているのではという懸念があった」と語る。 ダイバーシティを政府や社会からの女性の活躍に関する要請と捉えて、現場に形式的に落とし込み、成果の実感なきままに取り組みを継続し、企業経営上の効果が見えず、戦略的な経営課題に紐付かないダイバーシティになってしまっている。これが悪循環である。 ダイバーシティの目的は2つある。1つはイノベーションだ。多様な価値観・経験による相互作用により、中長期的な企業価値の向上につなげていくのである。そしてもう1つがグローバルな競争激化、産業構造変化の加速化、少子高齢化など差し迫る外部環境の変化への対応だ。 「性別や国籍、世代、スキル、キャリアなど多様な個人が活躍し、相互作用で違いを生かす組織設計をすることが競争戦略になる。つまりそういった多様な個人
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