『終末のフール』から、心に残ることば。 8編からなる連作短編集です。厳選して二つの短編からご紹介。未読の方、おすすめします。 終末のフール (集英社文庫) 作者:伊坂 幸太郎 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2009/06/26 メディア: 文庫 八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。 自分の言動が原因で息子が自殺したと思い込む父親(「終末のフール」) 長らく子宝に恵まれなかった夫婦に子供ができ、3年の命と知りながら産むべきか悩む夫(「太陽のシール」) 妹を死に追いやった男を殺しに行く兄弟(「籠城のビール」) 世紀末となっても黙々と練習を続けるボクサー(「鋼鉄のウール」) 落ちてくる