2013年8月19日のブックマーク (1件)

  • 0654 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    幻想の感染 スラヴォイ・ジジェク 青土社 1999 Slavoj Zizek The Plague of Fantasies 1997 [訳]松浦俊輔 イシス編集学校ではしばしば師範代と学衆たちがそういう遊びをしているのだが、スロヴェニアの切れ者の現代思想家が似たような編集術遊びをしているのを読むとは思わなかった。これがスラヴォイ・ジジェクを最初に読んだときの、むずむずと笑いがこみあげるような印象だ。 そのは『斜めから見る』(青土社)という。カイヨワの「ナナメ」や「オブリック」を思い合わせたくなるが、カイヨワのような綜合力は使わない。ジジェクはここで、もっぱらヒッチコックやスティーヴン・キングやフィルム・ノワールをとりあげ、これらをことごとくジャック・ラカンの理論的モチーフで解読するというアクロバティックな芸当を見せていた。逆からみれば、ラカン理論をことごとく大衆文化の現象の淵にのせて次

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